opuesto / Tate’s Official Blog

I have the right to know the truth and i must protect the children's future.

ある男たちの会話

槙島「落ち着かないかね」

チェ『そりゃあ〜ね 不安にもなりますよ 
   果たしてここから先に何が待っているのか この街がどうなってしまうのか』

槙島「君のそういう普通なところ すごくいいと思うよ」

槙島「僕も君もごく普通で本質的にありきたりの人間だ」

槙島「自分の事を欲張りだと思った事は無いよ 当たり前の事が当たり前に行われる世界 
   僕はそういうのが好きなだけでね」

チェ『ごく普通でありきたりな我々が 普通でない街に犯罪を仕掛ける』

槙島「普通でない街か・・・ なんだろうな 昔読んだ小説のパロディーみたいだ この街は」


チェ『例えば ウィリアム・ギブスンですか?』

槙島「フィリップ・K・ディックかな 
   ジョージ・オーウェルが描く世界程支配的でなく ギブスンが描く程ワイルドでも無い」

チェ『ディック〜 読んだ事ない〜な 最初に一冊読むなら何がいいでしょう』

槙島「”アンドロイドは電気羊の夢を見るか?”」

チェ『古い映画の原作ですね〜』



槙島「大分内容が違う いつか暇な時に比較してみるといい」

チェ『ダウンロードしておきます』

槙島「紙の本を買いなよ 電子書籍は味気ない」

チェ『そういうもんですかね』


槙島「本はね ただ文字を読むんじゃない 自分の感覚を調整する為のツールでもある」

チェ『調整?』



槙島「調子の悪い時に本の内容が頭に入ってこない事がある 
   そういう時は何が読書の邪魔をしているか考える
   調子が悪い時でもすらすらと内容が入ってくる本もある 
   何故そうなのか考える 
   精神的な調律 チューニングみたいなものかな
   調律する際大事なのは 紙に指で触れている感覚や 
   本をペラペラめくって時 瞬間的に脳の神経を刺激するものだ」

チェ『なんだかへこむな〜 あなたと話していると 
   俺の今までの人生 ずっと損をしてたような気分になる』

槙島「考え過ぎだね」

チェ『ですかね?』



槙島「そろそろ時間だ」

チェ『行きますか』



槙島「どうでもいいんだけどさ」

チェ『はい?』

槙島「凄腕のハッカーがギブスン好きってのは出来過ぎだな」


▽2013年01月31日放送 PSYCHO-PASS 第15話「硫黄降る街」より

「 」... 槙島聖護
『 』...チェ・グソン

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虚淵玄氏(ニトロプラス)、深見真氏。

心から尊敬の念を。。。