opuesto / Tate’s Official Blog

I have the right to know the truth and i must protect the children's future.

猫の話(真実の優しさ〜ある子猫編)


(2011年06月 ある子猫〜飼い主さんからの写真)

連続で、猫の話です。


去年の夏の出来事です。

ある暑かった日の日没後、私が近所の小さいな商店街を歩いている時に、
何処からともなく、子猫の鳴き声が、ミャーミャーと、聞こえてきました。

「ん?猫?何処?」と耳をすまし、暗闇の中、目を凝らしてみると、
一瞬真っ黒い子猫が見えました。

「あっ、あいつか?」。駆け寄った時、子猫の姿は見えず、ただ、そう遠くない
所から、鳴き声だけが聞こえていました。

翌日、昨日の猫の事を考えつつ、用事があったので、隣近所のスーパー裏へ
行った時、あいつの鳴き声が聞こえました。その瞬間「生きていたか、、。」と。
ただ、その姿を見た時に鳴き声の理由が分かりました。身体中には粘着質の
液体が、べっとり付着し、それが周辺のゴミを吸着させ、その細い足には
生々し傷が数カ所ありました。

あまり動物が得意ではない私は「まじで、、。」と思いましたが、手を出せない
人達に少し腹が立ち、ゴム手袋をして、そいつを抱えました。片手に乗る程、
小さな黒い猫でした。

ケアの知識もないのですが、たまたま近くに居た人からアドバイスをもらい、
洗剤などを自宅へ取りに行き、ゆっくり時間をかけて、まずは洗浄しました。
途中、傷にしみないように注意しましたが、かなり痛かった事でしょう。
何度も鳴きその場から逃げようとしましたが、「待っていろよ。。。まだ死に
たくないだろ。」と不慣れな私は必死でした。

無事汚れも落ち、震えていた子猫をタオルで拭き小さな段ボールの中に入れ、
タオルで身体を覆い、その場所を離れました。

数時間後気になり、またその場所へ行ってみると、目を閉じていました。

「おい、、。」と。直後、こちらを見て、か細い声でミャ〜と、
鳴き「良かった〜。。。」と一安心しました。

ただ、家に連れて帰る事が出来ない私は、悩んでいましたが、
「頼むから生きていてくれよな。」と。

さらに翌日行くと、子猫の姿がなく、「ダメだったのかな。。。」と。

保健所に連絡する案もあったのですが、面倒な事になると忠告もされていました。
「面倒な事って、なんだそれ?」とも感じましたが、、、。

落胆していたら、知り合いの方が声を掛けてくれました。
「あっ、昨日の猫、上で働いている女の子が持って帰ってくれたってよ〜。
良かったな!」と。

「本当ですか、、良かったです、、ほんと。」と。

その時に、1人の女性が浮かびました。「多分、あの人だ!」。

数日後、その「あの人」に声をかけ、猫の所在を確認したところ、
「はい、私が連れて帰って、医者にも連れて行きました〜(笑)。」。


その後、その子猫は順調に回復し元気に過ごしているそうです。

名前は「まるちゃん」です。そのスーパー名から取ったそうです。最高の名前です。


その飼い主さんは、Mさんという女性です。

子猫を助けてくれたお礼と同時に、どんな女性か興味があり、少し話を聞く事が
出来ましたが、本当に素直に、しかも普通に「ただ、猫が好きなだけで〜。
うちにも猫を飼っているのですよ〜。」と話をしてくれました。

その良い意味で飄々(ひょうひょう)と話をする笑顔をみて、なんだか癒されました。

「この人、本当にピュアでやさしい人なんだな、、、。」と。


3月11日以降、沢山の人の意識が変化をし今に至ると思いますが、無理をした人
の感情は、長くは続きません。心の底から、「ケアをしたい!」「助けたい!」
「何か出来ないか?」と真剣に思い、一歩踏み出し行動する事は、
決して簡単な事ではありません。

それを日常から、普通にケアを出来る人は、本当に尊敬致します。

その感覚を継続させ、身近で些細な事をケアし、他人の事、動物の事などに
気遣える人が、もう少しでも増えれば良いなと感じます。

『真実の優しさとは?』と、考えさせられた出来事でした。

Mさん、本当に有り難うございました。

お元気で!