opuesto / Tate’s Official Blog

I have the right to know the truth and i must protect the children's future.

善意の行方

『何処に募金、義援金、お金を渡せば本当に効果的なのか?』

震災直後からのテーマでした。


ネット上での横の繋がりをあまり求めない私が、
先月あるサイトに直接コンタクトを取るという試みに出ました。

それは、以前から何度かブログでも取り上げています、『SAVE CHILD』という
放射能汚染から子供達を守ろうと活動されているサイトです。

膨大な情報量と、その見やすく分かりやすいレイアウト、デザイン。
普通に見てもとても素晴らしいサイトです。

しかし、やはり「匿名」という点がどうしても気になりました。

それが、日本のネット社会では当たり前かも知れませんが、
せっかく、そのような素晴らしいサイトを作り、情報を集め発信しているのと、
その中で「かんぱ」を募っている点が。。。

『何処に募金、義援金、お金を渡せば本当に効果的なのか?』と日々考えていたからです。


『匿名で、かんぱ?』と最初は思いました。

『本当は、どんな人が運営しているのか?』
『どこかの組織の自作自演か?』
『裏社会の人が資金集めに?』などなど。

そこで、一か八かではないのですが、こちらの正体を明かし、そのサイトに書き込みをしました。

キーワードは「”匿名性の意味”」です。


つたない文章ではあったと思いますが、その時に感じていた疑問をぶつけてみました。

すぐに返事は来ないと思っていたのですが、数日後、管理人と名乗る方から長文のメールが送られてきました。


その匿名性を触れられた事で、少し気分を害されてしまったのです。

間髪入れず、その誤解を解こうと私はすぐにメールを返信し、すぐに解決しました。


決して、クレームを入れた訳ではなく、
『何故、そんなに素晴らしい活動をされているのに〜』という書き込みだったからです。


その後、数回のメールのやり取りの中で、誤解も解け、OPUESTOの活動も理解して頂けました。



(2011年05月05日 岐阜市内 長良川にて〜RICOH CX4)

今年の夏頃、仲間の左近から連絡がありました。

「みんなで被災地の為にとお金を集めたのですが、何処へ渡せば良いですかね?」と。

その頃、仙台在住の友人、antennasiaのNerve氏と
引っ越しで使わなくなる家電を被災地へ送れないかと頻繁に連絡をし相談をしていました。

その事を左近にも伝え、その送料の一部として、
集めたお金を使わせて欲しいという方向でまとまっていましたが、
その家電のマッチングが思うように進まず混沌としていました。


今回のSAVE CHILDの管理人さんとの経緯、やり取りを左近に細かく伝え、
『以前から宙に浮いたままの、あのお金。是非、このサイトにかんぱしたいけど、どう思う?』と。

『はい。OKです!』と承諾してくれました。


きちんとした形で、かんぱをしたいと考えていたので、そのお金の内訳を送ってもらい、
それを管理人さん宛にそのままメールで送りました。

その内訳、金額は下記の通りです。

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今回こちらでご意した金額は17,000円と僕の気持ちの3,000円の合計20,000円です。

17,000円の内訳ですが、岐阜県本巣市にある喫茶店「YU-YU
(僕の友人夫婦が営む小さな喫茶店です)が、近所の夏祭りの際、出店を出し
(かき氷やスーパーボールすくいなど)、
その時の売り上げから材料費と当日手伝ってくれた人へのバイト代
(僕も手伝いました)を差し引いた金額を義援金として
被災地に送りたい、との気持ちから用意したものです。

出店にも、「売り上げの一部を被災地へ義援金として寄付します」と記載した看板を出していました。

売り上げと材料費とバイト代の詳細な金額はわかりませんが、
「YU-YU」側は、この出店での利益はほぼ手にしていないはずです。
「売り上げ−材料費−人件費=利益→義援金」このような内訳になっていると思われます。
(バイト代の中にマスター夫婦の人件費も入っている事は考えられますが、
労働時間と内容を考えれば非常に安い人件費です)

今回ご用意した17,000円はこういった内容のお金になります。

また、「YU-YU」はこれ以外にも義援金活動をしているようです。

中部地区の喫茶店には「モーニング」というサービスがあって、
朝のサービスタイム中にコーヒーなどのドリンクを注文すると、
朝食セットがコーヒー1杯の値段でサービスでついてくる、というものです。

「YU-YU」では、コーヒー1杯370円にトースト、ジャム、サラダ、フルーツ、ゆでたまごが付いて来ます。
その品の中で、いらないものがあれば1品につき30円(材料の原価相当)を引き、
そのお金を義援金として寄付する、といったものです。

例えば、ゆでたまごがいらないといったお客さんがいた場合、コーヒー+トースト+ジャム+サラダ+フルーツ
ゆでたまご=370円−30円=340円をお客さんから戴き、浮いた30円を
「YU-YU」が義援金としてプールする、といった内容のものです。

30円ずつですので、なかなか大きな金額として溜りませんが、震災後、細々とこの活動を続けています。
ただ、今までのお金は残念な事に、某「赤い団体」に振り込んでいたみたいですので…
今回の出店での義援金は、僕が待ったを掛け、ちゃんと信頼のおける所に寄付したい、と説得し、
17,000円を預からせて頂いた次第です。
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左近とも相談し、あえて生々しい金額も全て提示する事にしました。

ここで私が言いたいのは、額ではなく、どんな経緯で、どんな気持ちで
少しづつ大切なお金をみんなから集め、それを確実に渡し、有効的に活用してもらえるかです。

おそらく、このような善意の気持ちでお金を集め、誤った組織へ渡してしまった方々も多い事でしょう。

本当に残念ですが。。。


ただ、この内訳を管理人さんに送った後、メールを頂き、恐縮されていましたが、
強引に入金させて頂き、その確認とお礼のメールも無事頂きました。

メールのやり取り、内容などはここで紹介する事は出来ませんが、
先程のメールから一文だけ紹介させて頂きます。

〜SAVE CHILDが多くのご家庭の為になるように日々努力して行くつもりでいます〜

「つもりでいます」と書いてありますが、あのサイトを構築するのは大変な事です。
それは謙虚な気持ちが垣間みれますし、ケタ外れの労力と時間を費やしているのは確実です。

金額が金額なので、どう使うか正直迷ってしまうと思いますし、
私が管理人さんに伝えたのは、直接的な支援だけが人を助けるとは思わないという点です。

まず、管理人さん自身が体調を崩してしまったり、その身近にいる人達が少しでも幸せになり、
それをベースに小さな子供を抱える多くの人達の為にサイトを継続させていって欲しいと。

少し無責任に聞こえるかも知れませんが「好きに使って下さい!」とも伝えました。



各テレビ局の義援金の話を含め、その多額のお金の行方、全体が不透明すぎです。

『なんでシンプルに行かないのか?』と疑問に思うばかりですが、
それが社会のシステム、大人の事情というのであれば、クソくらえです。

人の善意で懐を肥やしている奴らが多過ぎです。



上記の写真は、今年の5月に左近と一緒に行った長良川です。
本当に綺麗で穏やかな流れでしたが、時には友人の命を奪う憎い川です。

川の水は海へと流れ、雲となり山々に雨を降らし、また川へ戻ります。
海へ出るまで様々な障害がありますが、必ず海へ流れ出ます。


義援金や募金、寄付金、税金なども含め、国が関与する全てのお金が、
この川の水のように、透明で、その流れを目で見て感じ取れるようになって欲しいと願います。


最後に、左近、YU-YUのスタッフの方々、それに募金してくれた方々。
お忙しい中、何度もメールにお付き合いして下さったSAVE CHILDの管理人さん。
本当に有り難うございました。

今回の復興は、本当に長期戦で考えて行かなければなりません。
また何かあれば、今後とも宜しくお願い致します。