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生死分けた一瞬の判断

広島の土砂災害の被害状況が少しづつ明らかになってきています

今朝時点で、39人の死亡が確認されていて、
行方不明者は52人と…また増えてしまっています。

考えれば考えれば程、辛くなり、
東日本大震災直後の事がフィードバックしてきます…。

その後も秋田県や九州北部、四国地方などで断続的に大雨が…。

西日本では昼前にかけて、北日本では夜にかけて、
局地的に1時間に50mm以上の非常に激しい雨が降る見込み。
広島でも激しい雨が降り、再び大雨となるおそれがある。
このため、広島市では22日朝、土砂災害のおそれが高まっているとして、
新たに、安佐北区の一部に避難指示を出した。
西日本や北日本では、これまでの雨で地盤の緩んでいるところがある。
土砂災害や低い土地の浸水、川の増水や氾濫に厳重な警戒が必要となる。

そんな中ですが、こんな記事をメモしておきます。


▼『広島土砂災害 愛犬のしぐさ、土の臭い…前兆察知、生死分けた一瞬の判断』
産経新聞  8月22日(金)11時10分配信

未明の街を襲った広島市の土砂災害。
死者・行方不明者の数は21日も増え続け、捜索活動が進むにつれて
爪痕の深さが鮮明になってきた。その一方で、直前に異変に気づき、
難を逃れた人たちもいる。いつもと違う愛犬のしぐさ。
かすかに感じた土の臭い−。

生死を分けたのは、一瞬の判断と、とっさの行動だった。


■愛犬のサイン

甚大な被害が出た広島市安佐南区八木。
コミュニティーバス運転手の池田敏則さん(65)は20日午前4時ごろ、
自宅2階で雷雨の激しさに不安を募らせながら、横になっていた。

すると愛犬のテリア「ジャッキー」が突然前足をピンと伸ばし、
窓の外を向いた。大型犬と出くわしたときにだけ見せる警戒のしぐさだった。

「どうしたの」。

驚いた池田さんがとっさに飛び起き、窓に目を向けると、
山手から猛スピードの濁流が迫っていた。

直撃を受けた自宅は根こそぎ数メートル押し流され、
池田さんの体の脇を土砂が通り抜けた。1階はめちゃめちゃにつぶれ、
そこで寝ていた妻の恵津子さん(63)は行方不明に。
気がつくとジャッキーの姿も見えなくなっていた。

被災後、池田さんは避難所へ。

21日になっても、恵津子さんの安否は分かっていない。
だが、ジャッキーは家に戻ってきた。

池田さんは「あのまま寝ていたら死んでいたかもしれない」と、
土砂の襲来を教えてくれた愛犬の帰還に目を細めた。
「どうか妻も無事でいてほしい」。ただそれだけを祈っている。


■異様な空気

同じ八木地区の別の民家では、住人の主婦(67)が
普段感じたことのない空気の変化に気づいた。

「土っぽい臭いがする。何かおかしい」

夫に伝えなければ−。主婦がリビングを出て廊下に出た途端、
土石流がガラス戸を壊し、直前までいた場所になだれ込んできた。
夫とともに命からがら逃げ出し、大きなけがはなかったという。

政府広報オンライン」では、土砂災害の前兆現象として、
山鳴りや樹木の割ける音などに加え「腐った土の臭い」を挙げている。
主婦は「あのままリビングでくつろいでいたら、間違いなく命はなかった」
と声を震わせた。

 
■命のリレー

前兆はなくとも、近所同士の助け合いで命が助かったケースもある。

同じ八木地区の4階建てマンションでは、午前3時半ごろに濁流が押し寄せ、
逃げ場がなくなった。

どうすれば全員助かるのか。3階に住む会社員の山野貴史さん(35)は
廊下に出ていた住人らと話し合い、屋上へ避難することを決めた。

何人かで分担して全20戸の各部屋をノックし、「上へ逃げましょう」と
呼びかけた。濁流の水かさが増す前に、小さい子供から順番にはしごを上らせた。

一致団結した行動が功を奏し、住人の犠牲者を出さずに済んだ。
山野さんは「みんなで声をかけ、協力しあったのが良かった」と振り返った。