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福島第一原発の今

先日のNEWS WEB24の話が、WEB特集でアップされていました。


▼『記者が見た東電福島第一原発の今』
3月6日 22時25分

わずか10時間で、1年間の限度を超えてしまう高い放射線量。
今も、毎日400トンも増え続けている、放射性物質を含む汚染水。
そして、40年かかるとされる、世界でも過去に例がない廃炉の作業。
原子炉3基がメルトダウンを起こすという未曽有の原発事故からまもなく2年。
NHKの取材班が5日、東京電力福島第一原発で単独の現場取材をしました。
取材から見えてきたことは、この2年間は、40年という果てしない間続く、
放射線との戦いの、まだ入口に過ぎないという厳しい現実でした。
科学文化部の大崎要一郎記者が解説します。

※一部抜粋させて頂きます。全文は、こちらです。

・周辺は暮らしが消えた街
沿道には、地震で壊れたままの商店や、置き去りにされた車が点在していました。
道を歩く一般の人はもちろんいません。
同じ被災地の岩手県宮城県で復旧に向けた事業が進められているのとは異なり、
ここでは住民が帰ってくるめどすら立っていません。
原発事故が奪ったものの大きさを改めて感じることになりました。

・敷地に入ると防護服にマスク
防護服、手袋3枚、靴下2枚、全面マスク、ヘルメット、そして線量計
実際に身につけると、マスクは顔にぴったりとくっつける必要があり、
放射性物質を防ぐフィルター越しにしか息ができなくなります。

・わずか10時間で年間限度
現場で放射線量を測定したところ、1時間あたり100マイクロシーベルトと、
一般人の1年間の限度とされる量にわずか10時間で達する値でした。
取材の中で放射線量が最も高かったのは、事故で最も多くの放射性物質
放出したとみられる2号機と3号機の前をバスで通りすぎたときで、
1時間当たり300マイクロシーベルトを超えていました。

廃炉に向けた第一歩
4号機は水素爆発で使用済み燃料プールがある原子炉建屋が大きく壊れているうえ、
福島第一原発で最も多い1533体の燃料が保管されています。
政府と東京電力が工程表にまとめた福島第一原発廃炉の作業では、
メルトダウンによって原子炉内や格納容器に溶け落ちた1号機から3号機の燃料を、
循環させる水で冷却しながら、20年から25年後までに外に取り出したあと、
最長で40年かけて原子炉建屋を解体する計画です。

・汚染水は2年半で限界に
高さ11メートルの、水1000トンをためる巨大なタンクが、
わずか2日半で一杯になる勢いで汚染水が増えているのです。
現在設置されているタンクの容量は合わせて25万トンに上りますが、
このうちおよそ95%が汚染水で一杯になっています。
東京電力は、今後2年間かけてタンクを、
70万トンにまで増やすことができるとしています。
しかし、2年半後にはタンクの置き場がなくなることから、
汚染水との戦いは喫緊の課題となっているのです。

・果てしない放射線との戦い
およそ2時間の取材で、取材した記者やカメラマンの被ばく量は、
最も多い人で68マイクロシーベルト
想定よりは低かったものの、それでも一般人の1年間の限度量の15分の1に相当する値です。
事故からまもなく2年を迎える福島第一原発
収束作業のための新たな設備や施設が建設される一方で、
放射線量が高い現場や津波や爆発の被害が今もあちこちに残されていました。
40年かかるとされる廃炉に向けた厳しい道のり。
そしてその間は続く放射線との戦い。
取材で最も強く感じたのは、この2年間は、
40年という果てしない時間のまだ入口に過ぎないという厳しい現実でした。