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廃炉へ向け(復習)

昨日、福島第一原発四号機の燃料取り出しに気を取られている間に、
大飯原発四号機は再稼働し、今朝6時頃臨界に達しました。
早ければ21日に発電を開始し、25日にはフル稼働になる見通しです。

さらに石川県にあります、北陸電力志賀原発直下の断層も問題になってきています。

昨日の作業工程を取り上げたニュース映像がこちらです。
分かりやすいと思いますので、是非。


まず今回の作業は、廃炉に向けての第一歩です。
そこで、廃炉に関して復習しておきます。

7月18日放送の、NHKNEWS WEB24』のワンコーナー"深く知りたい"から抜粋させて頂きました。
出演者は、橋本アナウンサー、ジャーナリストの津田大介さん、NHK科学文化部の沓掛記者です。


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廃炉 最長で40年。

廃炉に向けた工程表>

▽ステップ1、2
冷温停止(去年末政府が宣言)
・放出の大幅抑制

▽第一期
「使用済燃料プール内の燃料取り出し開始まで」
(来年の12月までに開始する)
〜2年以内〜

▽第二期
「燃料デブリ取り出し開始まで」
※燃料デブリとは(原子炉内に溶け落ちた燃料の事を指す)
〜10年以内〜

▽第三期
「廃止処置 終了まで」
30〜40年後

※四号機 燃料1535体
使用済み1331体
使用前204体


<何故こんなに数が多いのか?>
事故当時四号機は定期検査中だった。動いていない。
原子炉内で大規模な工事があったので、燃料プールへ置いていた。


▼使用済み燃料の線量
最低でも1000シーベルト(10億マイクロシーベルト
致死量8シーベルト東海村のJCOの事故で亡くなったケースは6〜20シーベルト

▼使用前の燃料の線量
50マイクロシーベルト(表面)

使用済み燃料の取り出しは全て水の中で作業する。
専用の容器に入れる(冷却が出来る容器)。装置は開発初期。


<1年5ヶ月で、出来るのか?>
福島第一原発廃炉作業に関しての共通点。
世界で例の無い事故なので、機械やロボット類を新しく研究して開発していかないといけない。

そんな状態で順調に進むのか?


<作業時間>
昨日今日のような使用前燃料取り出し作業で、、、
準備で3時間、クレーンで引き上げて2時間程度。
1日で、3〜4体が限界。

使用済み燃料の場合は、、もっと時間がかかります。
それを、、、1年5ヶ月で?


<何故四号機から?>
一号機から三号機はメルトダウンがおきているので、建屋内の線量が高い為作業が出来ない。
四号機の場合は、作業環境が良いから。
燃料の多さ。耐震性への不安。耐震補強はしているが、20%程度。
震度6強まで耐えられると東電は説明している。

一号機から三号機の場合。
第二期。格納容器の水漏れ、破損個所を補修して水で満たし、
燃料を取り出すという作業。さらに時間もかかる。技術も人材も。。。

事故後、原子力を学ぶ学生も減っている。
規制する側の人材の育成も必要。


<取り出した燃料は?>
共用プールへ。。。

一時的にそこへ置く。その後は、全くの未定。


<汚染水の問題は?>
これも、課題、未定、不透明。。。

こんな状況で、大飯原発の再稼働???

+ + + + + + + 


ざっくりですが、こんな感じですが、現段階では40年で終わるとは思えません。
さらに人力での作業です。。。作業員の方々、、、本当にご苦労さまです。。。

『お金が余って使い切れない』と、ほざいている、ありあまる富をお持ちの方々。
スニーカーを買うようにマンションを買っている方。

この現状で、この手の発言をする方に、どうしても、正直イラッとしてしまいます。

「他にやれる事は無いの?」と、思うのは私だけでしょうか?




参考になるか分かりませんが、以前、福井県敦賀市の施設で撮影した物もアップしておきます。
まずは、もんじゅの燃料集合体、実物大模型です。4mちょっとあったと思います。

横から。


そしてこちらは、美浜二号機50万kWの燃料集合体、実物大断面模型(14x14タイプ)です。

アップで。