opuesto / Tate’s Official Blog

I have the right to know the truth and i must protect the children's future.

蛙達の飛翔と奇跡(4)

3月10日(土)、『red race riot! vol.25
"El futuro no se olvida del pasado"』で感じたままを書かせて頂きます。


(2012年03月10日 golden pigs black stage(ex.junkbox mini)にて〜RICOH CX4)

15分遅れの23時15分に、rag radicalのDJでスタートし、ryuへと繋ぎ、
INOMATA氏の出番です。ハイハット少なめのDEEPな4つ打ちから徐々に
温度を上げていき、その選曲、展開は流石の一言です。

しかしその頃楽屋では、最後まで混乱し続ける私が居ました。

ただ、『soi』や楽屋でkenseiさんと色々な話しをする中で、
なすがままに、思うがままにplayをしようと決意していましたが、
本当に直前まで混乱していました。

やはり、kenseiさんという圧倒敵な存在感のDJが居る前で、
他の出演者は否応無しに、いしげさんの言う『蛇に睨まれた蛙』です。
その蛙が良い意味で、手足をもがれた蛙にさえ見えました。

その結果、いつも以上に真面目な音がフロアーを包んでいました。

事前にINOMATA氏から最後の曲は、、、と予め聞いていたので、
後は温度を保つか完全にぶっ壊すか、、、。

考えた結果、後者に決め、『1曲目は、一か八か、あれで行くか』と。
「あれ」というのは、YUKIの「66db」です。もろ日本語のしかもYUKIです。

空気を一気に変えたい思いと、日本語で伝えたいという気持ちが勝ちました。
もちろん、この手の曲を頭にして構成する事は、、、まず無いです。

自分の中のモヤモヤ、混乱を吹き飛ばすには、最高の曲だと判断しました。
いつも通り、play前のハイオクをleに持ってきてもらい、それを胃袋に流し込み。。。


会場に漂うINOMATA氏の残り香は、最高に暖かかったです。

ブースに立ちセットアップをし、線香代わりの持参したお香を焚き、
後は、、、どのタイミングで「66db」をplayするか、秒数ではなくお客さんの期待感と、
こちらの不安感を一気に解放し背中から羽が生えるか否かの勝負です。

何も考えず感覚だけでplayボタンを。


会場の空気感は確実に、しかも一気に変わりました。

戸惑うのも無理はないです、、、。

後は、気持ちとヴァイブスで飛翔しようと考えていました。


手足をもがれた蛙の飛翔は考えてみれば不安定そのものです。
ただ、NUE(鵺)は、ケタ外れのモンスターなので、ただでは落ちません。
事前に散々、嫌という程落ち込み、考え、もがきましたので、後は上がるだけです。


気付けば、近くでINOMATA氏が踊っているのが見え、
ステージ上で仕込みをするkenseiさんの身体もいつも以上に揺れていました。

『〜近くにみんなが居る!!』と、感じた瞬間、涙が溢れそうになり
ブースに隠れ必死にこらえていました。

ryuから借りた腕時計をいつもなら右腕にするのですが、あえて左腕に。
その時計を見つつ、時間のバランスを考え、さらにぶちかます事にして、
一気にジャングルへ持っていきました。

お客さんからすれば、いい迷惑です(苦笑)。


そして、この後DJをするkenseiさんには申し訳ないと思いつつも、
co3の「ALL THIS WONDER」で幕を閉じる事にしました。

この頃、少し意識が遠くなっていましたが、co3の曲は良い鳴りをしていました。



時間にしてわずか50分の出来事でしたが、喜怒哀楽と迷いが混在した時間でした。

でも、親父の気配を感じる事は出来ませんでした。
とことんあいつは興味が無いのかなと、、。



その後、kenseiさんは主催者のリクエスト通り、INDOPEPSYCHICSメドレーを
前半に披露してくれ、後半はイベント開始から今までのDJの音、ヴァイブスを、
全てをサンプリング、スキャニングしたようなモンスター級の音を聴かせてくれました。

それはまるで、球体のコアにkenseiさんが居て、音と気持ち、想いとヴァイブスが
立体的に見えました。その周囲を個々のDJの球体が飛んでいる、、そんな感覚でした。

そんな感覚は初めてです。
それが実現出来たのは、出演者、スタッフ、お客さんの想いがシンクロした時のみ、
見える球体なのでしょうね。本当に奇跡の夜でした。


そこから、いつもとは違うleのplayに驚き、実力者のpal、最後はjacobへ。
jacobの後半、ブース裏のステージ上で彼の音を聴いていましたが、凄かったです。

私は当初予定していたbjorkをplayする事が出来なかったのですが、
最後の最後で、jacobが、「all is full of love」のremixを。

鳥肌が立ちました。

彼もkenseiさん同様、全てをスキャニングしていたのかも知れません。



ここまで、だらだら書いたとしても、あの雰囲気を伝える事は不可能です。
それくらい強烈な夜でしたし、それがイベント、生、LIVEなのです!

足を運んでくれたお客さんにも、もちろん大感謝です。



主催者のjacob、pal、ryu、le、rag rag radical、
EZZ、タイチ、sumire、つゆこさん、イベントをサポートしてくれたスタッフ、
箱のスタッフ、急遽参戦してくれたyumie、そして、kenseiさんとINOMATA氏。
まずは、みなさんにスーパーでかいお礼とリスペクトを!

本当に有り難うございました!!



今回のイベントのサブタイトルにもなっていた
『El futuro no se olvida del pasado〜未来は過去を忘れない』。

当たり前のように聞こえるかも知れませんが、
一つ一つの過去と今、現在を大切に未来へ繋げていきたいです。

1人では心細く無力な時もありますが、こうして信頼出来る仲間、友人と
時間と想い出を構築して行ける事は最高の喜びです。