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『核のゴミ捨て場』(1/3)

興味深い記事が、「週刊現代6/11号」に載っていましたので、お伝え致します。

先日の『放射性物質測定機関関係者からのリポート(重要)』にも書かせて
頂きました、「廃棄物処理」の問題です。見出しは、やや大げさに見えるかも
知れませんが「”あらかじめ見捨てられていた東北の被災地”」です。※抜粋しつつ残しておきます。

ーーーーーーー
〜今春公開された「100000年後の安全」という映画が話題を呼んでいる。
高レベル放射性廃棄物を地中500メートルに埋める「地層処分」をテーマに
した映画だ。

ここ「原発大国」日本でも、核のゴミをどう処分するかという議論が長年続いて
いる。政府は2030年頃に地層処分を開始するという目標を掲げている。しかし、
その処分地の選定に携わる原子力発電環境整備機構(通称 NUMO)によると
「現在のところ、候補地に名乗りを上げている自治体はない」状態だという。
NUMOの説明では、処分施設の建設地の選定には。自治体の自発的な応募が
必要で、その後、三段階にわたる調査を行った後に、ようやく地層処分が開始
される。つまり、自治体の応募がなければその調査も出来ないという事だ。
しかし、やすやすと受け入れ「核のゴミ捨て場」になるうとする自治体などあろう
はずもない。現在NUMOは候補地の募集を進めるべく、年間数十億円を投じて
PR活動を行ってきたら、福島第一原発の事故があったため、今後さらに選定作業
が難航するのは間違いない。

ところが、地層処分を推進すうる機関が、自治体や住民の許可を得ることなく、
極秘裏に地層処分に関する調査を進めていたのである。

本誌は、05年3月30日に特殊法人核燃料サイクル開発機構(核燃機構)
が作成した報告書を入手した。

この資料は、処分地の選定を進めてきた動力炉、核燃料開発事業団(動燃
が行ってきた地層処分い関する調査結果をまとめたもの。
(「プロトニウム入り水を飲んでも大丈夫!」というPRビデオを作ったのが動燃です)

動燃は、80年代より、全国500カ所以上から地層処分を行う『適正地』を探す
調査委を水面下で進めてきた。北は北海道から南は鹿児島まで、全国88カ所
の地域が「処分地として適正」であると報告されている。

問題は、この調査が自治体に何の説明もないまま行われていたという事。

地層処分は、その安全性についてもいまだに議論が分かれている。
※この賛否に関しての記事は割愛させて頂きます。私は、もちろん反対なので。

勝手に処分場を決めれば大変な反発が予想されるので、政府も推進機関も
表向きには「住民、自治体の理解なく、調査は進めない」と言い続けてきた。
にも関わらず、裏では説明もなしに調査を進めてきた。その背景を原子力資料情報室
伴英幸共同代表はこう説明する。

「政府は2030年頃から地層処分を行うというスケジュールを組んでいますので
このスケジュールありきで物事を運んできたのでしょう。自治体が立候補するのを
待っていたらとても30年頃開始には間に合わない。だから待つ一方で、独自に
調査していたという事です」

これに対してNUMOは「動燃の調査結果は、あくまでもただの調査であって、実際の
処分場の選定とは関係ない(広報部)」と釈明するが伴氏は「利用しようと思えば
いかようのデータを利用出来る」と断ずる。

さらにこの報告資料を丹念に見ていくと、ある事に気付く。福島県の波江町、双葉町
などの第一原発周辺の自治体をはじめとして、岩手県釜石市大船渡市、宮古市
など、今回の大地震で深刻な被害を受けた東北の自治体の名前がずらずらと
並んでいるのだ。その和、福島、岩手、秋田、青森、宮城、山形の東北六県で
合わせて25カ所。茨城と北海道を含めれば41カ所と4割以上が茨城以北の地域で
占められるのだ。

あれだけの大地震が起こった地域が「地層処分の適正地」と報告されていたのだ。
一体どんな調査が行われたのか。。。〜ーーーーーーー

かなり長くなりますので、まず第一弾として、ここまで書かせて頂きます。
この続きは、また近々に。。。

※報告書にある適正地の都道府県別数は下記の通りです。
()内は今回の地震の主な被災地です。

北海道 11
青森県 1
秋田県 3
岩手県 5(釜石市大船渡市、陸前高田市など)
宮城県 1(丸森町
山形県 1
福島県 14(波江町、双葉町飯舘村など)
茨城県 5(日立市など)
新潟県 7
長野県 2
岐阜県 4
京都府 1
広島県 4
鳥取県 2
愛媛県 4
高知県 7
宮崎県 4
長崎県 2
鹿児島県 10

さらに参考に、岡山県北での資料映像がありますので、紹介させて頂きます。
少し音声が小さいので、大きめでチェックしてください。

放射能のゴミはいらない!県条例を求める会製作(2001年) 岡山県での高レベル処分場誘致の歴史)